最近、声を使う仕事をしております。
豊嶋です。
沖縄国際通り。
その近くに、小さなコミュニティーラジオのスタジオがある。
毎週月曜、夜八時に放送されるとある番組。
イイ声風のメインパーソナリティーと、自由奔放な助っ人たち。
その日のゲストは、気さくなおじさんだった。
彼の自己紹介が始まる。
「今日、ここに来るまでに、車と車が衝突していました。はいっ事故紹介!トムです」
「娘に言われます。お父さんの話は犬も倒れるって。ワンパターン」
「仕事は防水工をやってます。主に水漏れと女の涙を止めます」
おやっさんは、止まらない。
質問と関係なしに、全部自分の漫談ネタに持っていく。
理由を聞くと、とにかく人を喜ばせ、笑顔にしたいからとのこと。
お「休みで時間のある時は、国際通りに行って、見ず知らずの人にもします」
パ「すごいっすね!道行く人にもするんですね。反応とかどうなんですか?」
お「100人中10人ぐらい笑ってくれます」
(いや9割喜んでないから!!!)
おやっさんは、すごく真面目な印象の人だった。
きっと本当は、おやっさんも恥ずかしいんだと思う。
でも、そういうのを超越して、人を笑顔にしたい。
人としてできる、世の中への献身、愛情表現の一つを垣間見た。
その日のラジオでは、
最後まで、おやっさんの400個(?)近くあるネタが、止むことはなかった。
そして、なぜかネタが披露されるたびに、ラジオは一旦無音になるのだった。
豊嶋航平