インターネット上で、ある沖縄出身の女性アーティストがパトロンを募っていた。
「沖縄出身女性三線シンガー「nacil」CD制作プロジェクト」
http://camp-fire.jp/projects/view/910
友人の紹介で、東京を拠点に活動する彼女にインタビューした。
一度話し始めると、彼女の熱い思いが言葉として溢れ出す。
電話口で彼女のハスキーな声が響く。
「自分の成功が、誰かのためになるなら。」
はじめは自分の夢をかなえるために上京した。
夢は「話す」仕事につくことだった。
だが実際の仕事といえばイベント司会ぐらいだった。
中々うまく行かない中、好きでも得意でもない歌とダンスをやることに。
食いつなぐために、歌い続けた。自分と葛藤しつつ何年も。
目の前のことを地道にこなしていく中、そんな自分を応援してくれる人、支えてくれる人に出会った。
やがて曲をつくるようになる。
曲作りを続けるウチに、幼少の頃のアルゼンチンから来た親戚のおじいさんのことが心に浮かぶ。
※アルゼンチンのおじいさんについての逸話は以下のページに詳しいので割愛する。
http://ameblo.jp/737/entry-11770574292.html
モヤモヤの中から、ようやく自分が取り組むべき使命を、腹の底から理解した。
彼女のこころ、決心、覚悟。
私が歌うことで、誰かのためになるなら。
自分が歌うことで誰かが救われるならば、全身全霊をかけて、この人生を使って歌を歌おう。
自分のできることで、世界のどこかの誰かのためになるならば、歌声をとどけよう。
道の途中で迷って迷って、迷った挙句に行き着いた。
沖縄の風となる。
彼女は、もう二度と立ち止まらない。
◎「nacil」に関する情報
http://www.nacil.net/
豊嶋